支配人変更と取締役変更の登録免許税の違い
(1)支配人の“選任”の登録免許税は申請1件につき金3万円
→何人選任しても、一度の申請なら3万円
(2)支配人の“代理権消滅”の登録免許税は申請1件につき金3万円
→何人退任しても、一度の申請なら3万円
(3)上記選任(1)と代理権消滅(2)を同時に申請する場合
→ 登録免許税は合計で金6万円となる
会社の登記に関する登録免許税は「登録免許税法別表第1第24号」に定められていて、原則として、同じ区分の登録免許税は一度にまとめて申請する限り、別途加算されません。
ところが、「支配人の選任」と「支配人の代理権消滅」は、同法内で同じ区分(24(一)ヨ)に該当するものの、課税根拠が異なるものとみなされて、併せて6万円掛かってしまいます。
条文の記載が「支配人の選任の登記又はその代理権の消滅の登記」と「“又は”」なっているため別々に課税されるものと解釈されるというのが法務局の見解のようですが、退任と就任を同時に申請する場合でも登録免許税は申請1件につき金3万円(24(一)カ))である取締役変更との比較において、疑問の余地が残るものです。
※その他同一区分の登記に当たる例として、商号・目的変更等も登録免許税は申請1件につき金3万円(24(一)ツ)となります。
【登録免許税法別表第1第24号】
カ 取締役、代表取締役若しくは特別取締役、会計参与、監査役、会計監査人、指名委員会等の委員、執行役若しくは代表執行役若しくは社員又は理事、監事、代表理事若しくは評議員に関する事項の変更(会社又は相互会社若しくは一般社団法人等の代表に関する事項の変更を含む。)の登記
申請件数 1件につき3万円
(資本金の額が1億円以下の会社又は一般社団法人等については、1万円)
ヨ 支配人の選任の登記又はその代理権の消滅の登記
申請件数 1件につき3万円
ツ 登記事項の変更、消滅又は廃止の登記(これらの登記のうちイからソまでに掲げるものを除く。)
申請件数 1件につき3万円
SHARE
シェアする
[addtoany] シェアする